photo / text:@raytokimatsu
初めて高尾山以外の山に登った。
斜面は当然斜めなのに、木々は不思議なほど真っすぐに空へ伸びていることに気づく。

植物には重力屈性とか光屈性という性質があるらしい。
重力を察知して逆らい、光を察知してそれに向かっていく。中学か高校で学んだ気がしないでもない。
中学・高校というのは、「はじめて」に満ちている。
中学2年だったか3年だったかの時、初めてELLEGARDENのライブ映像をみた時の衝撃は忘れられない。
今思えば、まさにその瞬間、僕の人生は音楽と切っても切り離せないものとなった。
大学時代は毎月のようにライブに足を運び、ついには音楽関係の企業に就職することになる。
(音楽関係というと何やら業界人っぽいけど、実際はほぼリモートワークのサイト制作の仕事だ。)
浪人明け、夏、野外、10年ぶりの復活。涙なしに見ることはできなかった。
体は汗と涙でぐしゃぐしゃ、心は浪人時代の苦い記憶とライブに来ることが出来た喜びとでぐしゃぐしゃ、モッシュとダイブで物理的にもぐしゃぐしゃ、何もかもがぐしゃぐしゃの最高の時間だった。
余談だが、今はというとbialystocksという2人組の曲を毎日聴き耽っている。強くお勧めしたい。
もちろん、ELLEGARDENも大好きだ。
そういえば、以前は毎日のようにギターを弾いていたのだが、実家を出て一人暮らしをはじめたタイミングでめっきりやめてしまった。
上手いとはいえないが、絶妙な青臭さに我ながら応援したくなる。
ギターをやめた手持ちぶさたの時間で、こうして誰が読むともわからない文章を書き始めた。
いつかこうして培った文章力で歌詞を書き、ギターでメロディを作って、1曲出来上がる日が来るかもしれない。(それはないか。)
-山で見かけた木々たちが健康に成長するためには、間伐といって、森林の成長に合わせて一部の木を伐採して林内の密度を調整する作業が大切と聞く。
間伐によって空間ができ、林床に日光が届きやすくなって、残った木や土壌がより豊かで健康なものになる。
何かをやめてみる引き算の発想も、時には大事。
その分次のはじまりがあるし、どうしてもやりたくなったらまた始めればいいんだし。
Rayのひとりごと
今一番やめたいことは夜更かし。
書きたい文章が決まって寝る前に思いつくのはなぜなのだろう。
5:30に起きてランニング。シャワーを浴びてカフェで文章を書く、これくらいベタに健康な生活がしたい。