photo / text:@raytokimatsu
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初心者による、初心者のための山案内
登山に興味はあるけれど、どう始めればいいのか分からない——。
そんな人へ向けた、初心者による初心者のための登山案内です。
初心者の私だからこそ新鮮な気持ちで語れる、登山のすゝめ。
大岳山に登った記録とともに、どうぞ。
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最低限の装備
山を歩くには、準備が必要です。
ここでは、私が実際に用意した持ち物(できるだけ低予算で!)と服装をまとめました。
※9月、標高1000m前後の関東の山を想定しています。山や季節によって装備は変わるので、各自調べて、万全の状態で臨もう。
持ち物リスト

①フェイスタオル・バスタオル
②着替え(パンツ・シャツ・ズボン)
③折り畳み傘
④水筒またはペットボトル(合計2L程度あると安心)
⑤ポケッタブルパーカ(ユニクロ)
⑥ビニール袋(雨や汚れ物対策に)
⑦リュック(今回は普段使いのもので問題なし)

⑧レインウェア・カッパ(本格的に始める場合には上下別のレインウェアが理想)
⑨財布
⑩モバイルバッテリ
⑪ティッシュ
⑫メガネ(コンタクトの人も予備としてあると安心)
⑬サングラス(ユニクロ)

⑭絆創膏・常備薬・コンタクト
⑮カメラ
服装

①帽子(carhartt)Amazonで見る
②エアリズムクルーネックT/長袖


③速乾性のあるTシャツ
④トレッキング用ズボン
筆者が購入したのは天下のワークマン様の「プレミアム超撥水ソフトシェルトレックパンツ」。





⑤トレッキングシューズ


ColumbiaのSABER V MID OUTDRYを購入。(メーカー希望小売価格15,950円)
南町田グランベリーパークのアウトレットで7,500円で購入できたので、お近くのアウトレットで探すのもおすすめ⚪︎
ズボンや靴は特に重要。
今回のぼった大岳山では、スニーカーで来ていた友人が滑りやすそうにしていて、やはりグリップの効くシューズを選んで正解だったと実感。
▼選ぶ時に参考にした記事


登山前に知っておきたいこと
①慣れている人と一緒に行くこと
初心者向けの山でも、一人は危険。経験者と同行するだけで安心感がまるで違う。
②アプリ「YAMAP」を使うこと
山登りをする際の必須アプリ、YAMAP。

・電波のないところでの位置情報、地図確認
・モデルコース探し
・登山記録
など登山に必要な機能が揃っているアプリ。
—登山の必需品。事前に地図をダウンロードしておこう。
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奥多摩・大岳山へ
今回選んだのは、奥多摩エリアの「大岳山」。
初心者でも挑戦できる山ながら、岩場や急な坂もあり、自然の醍醐味をしっかり味わえるコースです。

⚠︎初心者でも問題ないが、岩場や急なところもあったので体力にある程度の自信のある方におすすめ。
▼モデルコース参考


御嶽駅から御岳山へ
JR御嶽駅からバスでケーブルカー乗り場へ。



ケーブルカーで御岳山駅へ。



💡アクセスは公式サイトをチェック
ケーブルカー御岳山駅前にあるお茶屋さんでおやきを注文。腹ごしらえ。

店先のおばちゃんが注文をとってくれて、
厨房のおじちゃんがその場で焼いてくれる。
温かいお茶と、
“気をつけて帰ってきてくださいな。”
と言うおばちゃんの笑顔に低山ながら身を引き締める。
美味しかったなあ。
登山道を歩く
腹ごしらえもすんで、いよいよ大岳山山頂を目指す、往復10km、約5時間の道のり。
最初はなだらか、やがて勾配が増していく。


天狗の腰掛け杉を過ぎ、森に差し込む光や透き通る沢の水に力をもらいながら、一歩ずつ進む。


「もののけ姫」の世界に迷い込んだよう。






山頂
山頂に到着。
あいにくの曇り空でしたが、山々が連なって見える景色は十分に神秘的。


友人は山頂でカップ麺を豪快にすする。

私は買い忘れていて少し分けてもらった。
持つべきものは山頂でカップ麺を分けてくれる友。
下山
下山はまた違った景色が広がる。


ふと木の根っこを見ると、斜面は斜めなのに、木々は垂直に伸びていることに気づく。

調べてみると、植物には「重力屈性」と「光屈性」があり、重力に逆らい光に向かって伸びる性質を持っているそう。
新しいことを始めると、新しい学びがある。


帰り道は苔むした沢「ロックガーデン」を経由。
シシ神様が出てきそう…。





ケーブルカー御岳山駅に戻ってきました。

今回の活動記録

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初めての登山で学んだこと
①地図データは事前にダウンロード
現地の電波は弱く、後からでは遅い。
YAMAPの地図データは事前にダウンロードしよう。
②食料は地元で買って行こう
最寄駅にコンビニはなしと考える。
水や軽食、カップ麺は必ず前日までに用意。
③友人からの学び
⚪︎遭難しそうになったら下るのではなく、上へ。
⚪︎登山に行くときは必ず誰かに伝えておくこと。
いくつか反省点はあったものの、とても清々しい登山デビューに。
これから紅葉シーズン。気軽な気持ちで一歩を踏み出すには、ちょうどいい季節だ。
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番外編:立川のゴールデンコース
下山後に立川を経由する人へおすすめの寄り道を。
立川湯屋敷「梅の湯」


駅から徒歩5分。
スーパー銭湯よりは小さく、昔ながらの銭湯よりは少し大きい絶妙なサイズ感。
汗を流してリフレッシュするにはぴったり。入浴料は550円。
干物定食「しんぱち食堂」



梅の湯の近くで焼き魚定食。
サーモンハラス定食は絶品で、登山後の身体にしみわたる。
友人が「登山後は焼き魚に限る」と豪語していたが、異論はない。
汗を流し、魚を食べて帰る。これが(私的)立川ゴールデンコース。
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結び
山に登ることは、少しの準備と勇気があれば誰にでもできる。
自然の不思議・美しさ・静けさ、自然の中で食べるカップラーメンの美味しさは、街では得られない。
次の休日、気軽な気持ちで山へ足を運んでみては。
